暑いと感じる時期におすすめの日本の伝統食材はこれ!
暑くなってくると、アーユルヴェーダでは
「ピッタ」と呼ばれるエネルギーが上がるので、
身体に熱がこもりやすくなったり、
頭痛を引き起こしたりします。
ただし、暑い時に氷が入った飲み物を飲むと、
消化力(アグニ)が弱くなってしまうので、
なるべく他の選択肢を優先したいというのが、
アーユルヴェーダ式に腸活をする方法となります。
そしてそれは、
インドのスパイスやハーブだけではなく、
伝統的に日本で使われている食材でも可能なのです。
葛は体内から余分な熱を取り除く
暑くなる時期に消化力を落とさずに
体内の熱を取るためにおすすめなのが、
葛(くず)です。
なぜなら、
主に冷却作用(夏に増えやすいピッタ・ドーシャを軽減)するから。
他にも、
わずかに甘い味わい(ラサ)が、
ヴァータとピッタのドーシャのバランスを整えてくれます。
消化を助ける葛
どんなに栄養価が高くても、
オーガニックで高級な食材でも、
消化・吸収できなければ身体に栄養を取り込むことができません。
特に夏は食欲が落ちる人も多い時期ですが、
葛は、自然な消化促進剤として働きます。
アーユルヴェーダの消化促進化合物に似た自然な消化補助として機能
消化管を穏やかにする天然のデンプンを含有
胃の中で活発化した消化の火(アグニ)を鎮める
適切な栄養吸収をサポート(消化の着火剤の役割を担うディーパナ・ハーブと同様)
デトックスにも役立つ
葛は体内の不要物質を優しく排出するという
なんとも嬉しい効果まで持っているんですよ〜!!
アーユルヴェーダでは、
「アーマ」と呼ばれる体内毒素が溜まることで
肥満や老化が促進されるという考え方があるので、
食べ物においては、NGリストを作ってその食材を避けるのではなく、
自分の消化力を育てながら、
体内毒素を排出できるシステムを作ることが理想です。
そしてそれは、なんと葛が担ってくれるのです!
穏やかなデトックス作用
体の自然な浄化プロセスをサポート
結合特性により蓄積した毒素の除去を助ける
アーユルヴェーダの浄化(ショーダナ)アプローチを補完
心身のバランスを整える
消化力である「アグニ」は、食べ物と感情の消化を担います。
だからこそ、
消化を助け、毒素を排出するサポートをしてくれる葛は、
心と身体の健康をサポートしてくれると言えるでしょう。
安定したエネルギーを生み出す(ヴァータの安定化を助ける)
ストレス軽減と神経系のバランスをサポート
適切に使用するとサットヴァ(明晰さとバランス)を促進
どうやって使う?
日本で食べられているように、
わらび餅として食べるのが一番簡単でしょう。
レシピは一番下に載せているので、スクロールしてくださいね。
市販の胡麻豆腐にも葛が使われていることがありますので、
もし見つけたらチェックしてみてください。
他には、
くず湯:アーユルヴェーダのカシャヤム(薬用ドリンク)のような薬用飲料として飲む。生姜やシナモンなどの温性スパイスと相乗効果があります。
あんかけに使う:コーンスターチやポテトスターチよりもアーユルヴェーダ的におすすめです。
スープのとろみづけ:4人分のスープであれば、完成前に水で溶かした葛5g程度を加えてみてください。味を邪魔せず葛を頂けますよ。
【レシピ】葛を使ったわらび餅
必要なもの(2人分):
葛 20g
水 40g
黒砂糖 20g
きな粉 好みの量
鍋、シリコンスパチュラ 各ひとつ
作り方:
鍋に、葛、砂糖(お好みで)、水を加え粉が溶けるまで約5分程度放置しておきます。
①が溶けたことを確認したら、鍋を強火にかけます。
火を弱火にし、全体が透明になるまでしっかり混ぜながら炊き上げます。
生地が透明になったらお皿に移します。
きな粉をまぶして完成!
メモ:
作り置きせず、食べ切ってください。
きな粉以外にも、抹茶や黒胡麻もおすすめです。
私は、葛に砂糖を加えるのではなく、きな粉に砂糖を加えるのが好みです^^
消化力を落とさずに体内の熱を取り除いてくれる食材を使って
身体のバランスをとるのがアーユルヴェーダ流の自己管理です。
みなさんも、葛を使ってみてくださいね!