「境界線を引く」というセルフケア

インドの哲学が教える、境界線を引くことがセルフケアでもあり宇宙への奉仕でもある理由

私は個人セッションで仕事や人生がうまくいかない根本原因を

潜在意識を通して探すことを得意としていますが、

先日セッションを行なっていて

過去の自分にも当てはまることがありました。


今回は自分の過去を元に、

「境界線を引く」というセルフケアの方法をまとめてみようと思います。


とっても贅沢に5つのインドの哲学の視点からお話ししますので、

最後までぜひ読んでみてくださいね!



役に立ちたいけれど嫌だと言いたくないジレンマ

「英語できるでしょ?これ聞いておいてくれる?」

私が会社で働いていた時にしょっちゅう言われた言葉で、本当に嫌な言葉でした。


私は英語が使いたくて生産管理部で働いていたのですが、

自分より年齢の上の社員たちの全員が英語が得意なわけではないので、

このようなことをよくお願いされたのです。


ですが、依頼されることは全て

「自分の仕事」ではないので、とても迷惑なのです。笑


皆さんの中にも、「もう一つだけお願い」と頼まれて

結局残業してしまった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。


この日記帳でご紹介する古代の智慧は、そんなあなたのためのものです。



宇宙は人間の公平さでは動いていない

バガヴァッド・ギータと呼ばれる

インドの聖典では、こんな一節が存在します。


宇宙は人間の公平さでは動いていない—それは流れ、カルマ、そして見えないバランスで動いているのです。


本当は「ノー」と言いたい時に「イエス」と言い、

人の快適さのために自分を犠牲にする時、

私たちは親切だと思っているかもしれません。


しかし、そんなことをしても無駄なのです。

なぜなら、宇宙は自己犠牲で循環しないからです。




ダルマ:宇宙の秩序における私たちの役割

バガヴァッド・ギータの中心概念の一つがダルマです。

ダルマとは、自分に与えられた役割を全うすることです。



宇宙の秩序を保つために私たちが沿うべき役割とも言えるでしょう。



バガヴァッド・ギータのお話の中では、

主人公のアルジュナが自分の親族と戦わなければならない

「不公平」に苦しんだ時、

クリシュナは宇宙が個人的な快適さや見かけの公平さを超越した

宇宙的原理で動いていることを説明しました。



あなたの人生において、ダルマは次のように現れるかもしれません。

職場で: あなたの「ノー」は、同僚に健全な境界線について教える宇宙の方法かもしれません。

家族と: あなたが家事を断ることは、他の人が責任を負うことを学ぶためのスペースを作っているのかもしれません。 

友情で: あなたが利用されないよう断ることは、友人自身が彼(または彼女)の内なる強さを発見する機会を与えているのかもしれません。

カルマヨーガ:結果への執着なしの行動

クリシュナはアルジュナにカルマヨーガを教えます。

結果への執着なしに行動することです。




これは境界線を設定することにどう適用されるのでしょうか?




境界線を設定する時

例えば、「今日は残業できません」と言うとき、

あなたは結果をコントロールしようとする必要はありません。




相手が怒るかもしれませんし、

理解するかもしれません。

宇宙的な視点では、両方とも完璧です。




あなたがやることは、

自分のダルマ(自分自身を大切にし、健全な境界線を維持すること)です。

宇宙にその効果の展開を任せるのです。

見えないバランス:リーラの智慧

インド哲学、特にリーラ(神聖な遊び)の概念は、

宇宙が宇宙的なダンスやゲームのように動いていることを示唆しています。


明らかな矛盾や「不公平」は、挑戦と恵みの両方を含む、

より大きなハーモニーの一部なのです。

あなたが「ノー」と言う時、

あなたは単に自分勝手になっているのではありません。

あなたは宇宙的なダンスに参加しているという考え方をします。

アドヴァイタ・ヴェーダーンタ:より大きな視点

アドヴァイタ・ヴェーダーンタの教えによると、

個人的な苦しみや不公平に見えることも、

実際にはより大きな宇宙意識(ブラフマン)の完璧な表現の一部です。

私たちの限られた視点からは見えなくても。



これは、あなたが境界線を設定する時、

あなたは単に個人的な快適さのために行動しているのではないことを意味します。



あなたは、すべての人の最高の善のために動いている宇宙的知性の表現なのです。



タントラ的視点:困難も薬

タントラ哲学は、

困難な体験—断固として「ノー」と言わなければならないことさえも

与える人と受ける人の両方に意識を覚醒させる薬になりうること

を特に強調しています。

あなたが過度な要求に対して境界線を設定する時、

あなたは両方の人にギフトを与えています:


  • 自分自身に:自己価値と尊重のレッスン

  • 相手に:健全な関係とは何かを学ぶ機会

「境界線を引く」というセルフケア

あなたが境界線を設定する時:

  • あなたは自分自身を尊重することを学んでいます

  • あなたは他の人に同じことをするよう教えています

  • あなたは宇宙的バランスの維持に参加しています


だから、「ノー」と言うことは愛のない行為ではありません。

それは神聖な行為です。

インドの哲学では、自分は宇宙の一部です。

すべての存在の最高の善のために動いている

見えない力があることを認識した上で行動すれば、

自分の目の前の相手以上の大きな世界が

自分の中にあることに気づくでしょう。

時には最も困難に感じる行動、

境界線を設定すること、

立ち上がること、

「ノー」と言うことが、

最も神聖な行動になるかもしれません。


by 加藤ジェシカ Jessica Kato

潜在意識の根底にある原因を解放したい場合は個人セッションへ

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